【ビジネス解説】なぜゲオはPS4買取をPS5購入条件にしたのか…

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【ビジネス解説】なぜゲオはPS4買取をPS5購入条件にしたのか…(インサイド)

[MARKOVE](写真:インサイド)ゲームやDVD、書籍などを扱うメディアショップのゲオは、PlayStation5の購入条件にPlayStation4の買取を条件とする抽選販売を打ち出しました。ゲオが運営する「ゲオオンライン」によると、これまで様々な転売対策をしてきたものの、不正な手段、IDが増加傾向にあり、一般のユーザーがPlayStation5を手に入れにくい状況が続いている状況を踏まえたものとしています。 【画像】PS4買取施策は中古ゲームビジネスを回転させるウルトラC! 次回PlayStation®5の抽選のお知らせについて(ゲオオンライン) 実際、PlayStation5の転売問題は深刻化し、ゲオに限らず様々な店舗が対策を講じているものの、なかなか状況は好転しません。しかし、PlayStation4の買取という条件は抵抗感も大きく、一般ユーザーからも賛否が分かれています。 今回は、なぜゲオがこのような思い切った施策に出たのか、ゲーム販売店の視点からPlayStation5の転売問題について考えてみたいと思います。 ■ゲーム販売店のビジネスモデル ゲーム専門店や、ゲオのようなメディア複合店がゲームを扱う目的は、多くの場合中古ビジネスが主となります。新品のゲームは、希望小売価格か、やや値引きした金額で売られていることが多いと思いますが、この時の利益は非常に低く設定されています。特にハードは売っても儲けがほとんど出ないことの方が普通です。 ゲームハードやゲームソフトの新品を販売するのは、実は種まきのようなものです。地域のゲームユーザーに販売したゲームは、その一部が買取という形で店舗に戻ってきます。買取価格と中古販売価格は比較的店のコントロールがしやすくなりますので、この差額で大きく利益を確保します。新品販売、買取、中古販売のサイクルで、ゲオなどのゲーム販売ビジネスは回っているといえます。 ■転売による店舗が危惧する問題1、海外流出 さて、このビジネスモデルを考えたときに、店舗にとって転売は大きな問題を抱えています。1つは、海外流出。PlayStaion5は、円安を背景に、転売による海外流出問題が指摘されていました。 円安で加速、国内ゲーム市場「三重苦」 PS5転売で不足、ソフト売れず、人材流出(産経ニュース) 円安で際立つ家庭用ゲーム機の割安感、転売阻止に値上げが必要との声(Bloomberg) 2022年8月25日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、「世界中で発生している物価の上昇や、好ましくない為替の動向」によって厳しい状況にあるとして、日本を含む一部地域でPlayStation5の値上げを発表しました。物価上昇に加えて、円安の状況を価格に反映させた形です。 国内市場を見たとき、まだまだ十分に普及したとは言えないPlayStation5を値上げすることには大きな違和感を感じる人もいると思いますが、円安による価格差で国内流通分の海外流出が加速しているなら、その是正はせざるを得ないかもしれません。 一部の国・地域におけるPlayStation®5の希望小売価格改定に関するお知らせ(PlayStation.Blog) 転売による海外流出の実態を正確に把握することは難しいですが、店舗からすれば、買取をし、中古販売までやって利益が出るはずのものが、海外に流出してしまえば販売する意味が無くなってしまうため、敏感になるのは当然と言えます。 ■転売による店舗が危惧する問題2、別地域への販売 また、転売先が国内ならそれでよいかと言えば、そんなこともありません。なぜなら、転売目的で買われたPlayStaion5はECサイトなどのインターネットを通じて販売されるため、別の地域に流れていってしまうからです。 店舗にきたゲームユーザーがお客様であれば、ソフトもご一緒にと勧められますし、遊び終わったらぜひお売りくださいとアピールできます。しかし、転売されてどこに行くのか分からないのでは、種まきとして成立せず、その後の買取も、中古販売も見込めず、ビジネスモデルの崩壊につながります。その意味で、店舗にとって転売は死活問題であると言えます。 ■PlayStation4を買取するメリット 一方、PlayStation4の買取を購入の条件にすると、店舗には転売対策の他にもメリットがあります。何故ならPlayStation4の買取は中古ハード販売における在庫の仕入れでもあるからです。中古販売において非常に重要なのは、実は在庫の仕入れ。新品と違って、メーカーから安定的に仕入れることができないからです。ゲオなどの店舗によく行く人は、買取強化キャンペーンのようなものが頻繁に行われている様を目にすることも多いと思います。 PlayStation5の購入条件をPlayStation4の買取とすることで転売対策ができるのであれば、地域のPlayStation5ユーザーを増やしつつ、PlayStation4の中古在庫を仕入れ、これを販売していくことでまた中古ゲームビジネスを回転させることができ、ゲオにとっては一粒で二度おいしい施策となり得ます。 ■早く健全な販売環境に ゲーム販売店の中古ビジネスモデルの観点から、ゲオの施策について考えてみました。この施策がどのくらい転売対策として効果的なのか、また、購入する一般ユーザーへの負荷など、考えなければいけない点は多々ありそうですが、一方で、店舗も死活問題であり、必死に取り組んでいることも想像に難くありません。 PlayStation5が安定的に供給され、抽選や転売対策などしなくても、欲しい人の手に渡るようになる日が1日もはやく訪れて欲しいと願います。インサイド 田下広夢[/MARKOVE]

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